乳児の湿疹のケアは?馬油・ワセリン・ステロイドが有効?
乳児の湿疹への馬油やワセリンの有効性やケア法
乳児の湿疹は非常に多く、ケアする側も大変で最も効果があるものを使いたいと思うのは当然のことだと思います。
果たして馬油・ワセリンなどがいいのか、ステロイドがいいのか、他にどのようなものがあるのか知りたいことでしょう。
本記事では乳児の湿疹のケアに有効なものについてお伝えしたいと思いますが、基本的には乳児に湿疹が疑われる症状が出た場合は自己判断で対処法を決めず、まずは病院で診察してもらうことが大切です。
乳児の湿疹のケアに有効なのは?
馬油?
肌のトラブルは全ての赤ちゃんが一律して同じ症状が出るものではなく、赤ちゃんによって非常に軽くすむこともあるし非常に重くなることもあります。
そんな症状が重くなった時に使われるものとして馬油があります。
馬油は馬の脂肪から作られている天然の保湿剤で人間の皮脂に限りなく近い成分でできています。
そのため、人間の肌のケアには最適と言われており赤ちゃんに使用したとしても、基本的に問題ありません。
この馬油は人の肌と相性が良いだけではなく、口に入っても害が無い・保湿効果あり・抗炎症作用あり・血行促進作用ありと非常に良い効果が複数あるので乳児湿疹やあせもにも非常に有効とされています。
ただし、中には馬油のタンパク質が体質的に合わない赤ちゃんもいるので、湿疹が悪化した場合は止めるようにしましょう。
ワセリン?
ワセリンは原油を高純度に精製して作られた保湿剤です。
大人の場合、ささくれのケアをするために使ったりハンドクリームとして使うことが多いでしょう。
それ以外にも乾燥防止に非常に役立つので乾燥が気になる部位に使っている人もいます。
乳児に対してワセリンを塗ることも特に問題はなく、なめたとしても平気なものとなっています。
これは馬油のように肌に浸透する効果はありませんが肌の表面を保護する効果があり水分の蒸発を防いで、ある程度の刺激を防いでくれるのです。
ただし、炎症を抑える効果や抗菌作用はなく、あくまで表面を保護するものと考えてください。
またアトピー性皮膚炎の場合はワセリンに含まれている不純物のせいで悪化する危険性があるので自己判断で使うのはやや危険ともいえます。
ステロイド?
ステロイドは一時期副作用のことなどで悪い意味で有名になってしまったため、使うのを戸惑われるかたも多くいらっしゃるでしょう。
しかし小児科や皮膚科では皮膚が炎症していた時の塗り薬としてよく処方されるものとなっており、指示どおり必要量を塗布すれば特に問題ないものとなっているのです。
このステロイドは肌荒れを治すことと、かゆみを抑えることが目的の薬なので、赤ちゃんが、かゆそうにしているかどうかを確認して、かゆそうにしているなら使うようにするといいでしょう。
かゆみがあった場合、赤ちゃんは我慢することなく掻いてしまうので、悪化する危険性が高いのです。
副作用が怖いという気持ちも分かりますが、使用するのを何となくでためらって赤ちゃんの皮膚を傷だらけにするよりは、正しく使ってあげることの方がよほど大切なことなので、医師から処方されたら正しく使って早く治す努力をしてあげると良いかと思います。
ヒルドイド?
赤ちゃんの肌トラブルが起きた時にステロイドと同じくらい高確率で処方される塗り薬はヒルドイドソフト軟膏になります。
もともとヒルドイドは保湿力の高い塗り薬ですが、副作用があるため使うことをためらっている人もたくさんいるでしょう。
確かに、抵抗力が落ちている人や体質的に合わない人には発疹やかゆみといった副作用が出てきますが、それ以外の人なら副作用はほとんど出ないのです。
また、皮膚が炎症を起こしている時に使うと症状が悪化してしまうので、絶対に使わないようにしてください。
血管を拡張させて、血行を促進するという働きがヒルドイドにはあるので炎症している状態で使うと症状が悪化します。
なのでこの時は血管を収縮させるステロイドを使うと良いと考えられています。
ロコイド?
ロコイド軟膏はステロイド系の薬に該当しますが、正しく使えばかぶれや赤みに対して使える薬となります。
さらには子供の湿疹やアトピーにも使うことができるので、安心して利用することができるでしょう。
ロコイド軟膏は皮膚の赤みとかゆみをとる薬なので、湿疹・アトピー性皮膚炎の他に虫刺されや手や唇の荒れ対策にも使うことができます。
ただし、医師から指示のあった使い方を守らずに過剰に使ってしまったり、万が一赤ちゃんの皮膚と合わなかった場合は肌荒れやかぶれといった副作用が発生してしまう恐れがあります。
そのためこれらの副作用が出た場合は使用を始めて一週間が経過しても症状が治らないなら、一旦使うのを止めて医師に相談するようにする必要があるでしょう。
使い方は処方してもらった時に細かく教えてもらうことになりますが、簡単に説明すると直射日光に浴びないように夜に塗布する・塗りすぎない・細菌が入らないようにするといったことを守るようにといったことを教えられるでしょう。
アトピタ?
アトピタはアトピタベビー石鹸やアトピタベビーローション、アトピタベビークリームなどがシリーズ化されて出ている商品となっています。
炎症が起きている肌は通常のベビー石鹸では刺激が強すぎることもあるのですが、このアトピタシリーズは炎症を起こした肌にも使える石鹸が存在しているので炎症を抑えたい人にはありがたい商品となっているようです。
実際に使われている方はアトピタベビー石鹸で全身を洗って、お風呂から上がったら水分が蒸発する前にアトピタベビーローション、アトピタベビークリームを塗るようにしていました。
乳児の湿疹のケア全般について
今までは様々なケアに使えるものを紹介してきましたが、基本的に副作用のあるものであったとしても正しい使い方をした場合はよほど相性が合わないといったことが無い限り問題はないことが解っていただけたと思います。
ただし、これらケア用品を使う際に最も気を付けてもらいたいことは、原因をはっきりさせておかないといつまでたっても治らないことがあるということです。
乳児の湿疹は非常に原因が豊富で新生児ニキビ・乳児脂漏性湿疹・あせも・アトピー性皮膚炎・食べ物アレルギーなど多岐にわたります。
乳児特有の湿疹の場合は1歳くらいでほぼ治まりますが、それ以降も続いているなら体質的な湿疹が出ている可能性が高いので、まずは原因が何であるかを調べて、今まで紹介した薬に頼らなくても済む状態にまで回復するよう努めましょう。
乳児の湿疹の症状について
乳児の湿疹で多いのは新生児ニキビや乳児脂漏性湿疹によるものが多くなっています。
新生児ニキビの場合は生後1~2か月くらいで沈静化するものではありますが、生後1週間~1か月の間はほほやおでこに赤い湿疹がよく出てくるようになり、場合によっては顔全体に出ることもあるでしょう。
乳児脂漏性湿疹の場合は顔面と頭部に赤い炎症が発生したり、黄色いかさぶたやフケのようなものが出てくるようになります。
アトピー性皮膚炎の場合は顔・頭・耳たぶなどが多いですが場合によっては腕などにもできるようになり、全身に広がることもあります。
赤い湿疹ができるようになり強い痒みを伴うことがあります。
また、湿疹の症状が重い場合は滲出液という黄色い汁のようなものが出るほどになってしまうので、湿疹が化膿している・全く治らない・出血がある・皮膚がボロボロ・黄色い汁がでるといった症状があるなら病院を受診するようにしてください。
原因について【母乳の可能性も?】
乳児の湿疹にはいくつもの原因がありますが、母乳によって湿疹症状が出てしまうケースもあります。
というのも、母乳には母親の食生活の影響が直接的に出てしまうので、脂っこいものや甘いものばかりを摂取していると脂肪分と糖分ばかりの母乳になってしまい、赤ちゃんはそれを飲むことになってしまいます。
この母乳を摂取する赤ちゃんは栄養不足になってしまいますので、免疫力が向上せずに湿疹が出る確率が上がります。
また、タンパク質を過剰に摂取してしまうと、母乳にもその影響が出てしまい、赤ちゃんがタンパク質の過剰摂取となって消化できなくなってしまうので、湿疹が出てしまう恐れがあるのです。
そこまで神経質になる必要はありませんが、母乳で育てようと考えている母親は、乳児に対して大きな影響を与えていると言うことは忘れずに食生活を送りましょう。
湿疹に関しましては次のページも参考にしてください。
頭皮湿疹のストレスなど原因は?かさぶたなど治療法や市販薬は?
乳児の湿疹につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
EPARK kosodate LIFE 新生児の湿疹(乳児湿疹)の治し方。アトピーとの違い|医師監修
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では乳児の湿疹のケアはどうするのか、馬油・ワセリン・ステロイドが有効なのかを中心にお伝えしました。
乳児のケアをするためのケア用品はたくさんありますが、そもそもの原因を取り除かないと湿疹を繰り返す可能性もあるので、まずは乳児湿疹に該当しているかどうか、それとも体質的な湿疹なのかを確認するようにしましょう。
また、湿疹がひどい場合は市販の薬に頼るのではなく、病院に連れていって症状を診てもらい、正しい薬を処方してもらうようにしましょう。
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