結核の標準的な治療や食事・期間・費用は?薬の副作用は?

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結核の標準的な治療や食事・期間・費用は?薬の副作用は?

咳や喉の痛みなど結核の初期症状について

昔の病気と言われておりましたが、今でも発症者がいなくならない病気となっているのが結核です。

そのため、結核にかかった場合のなど治療法副作用、並びに食事療法などの情報を知りたいと思っている人もいらっしゃっています。

本記事では結核について触れてみたいと思います。


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結核の標準的な治療法は?

結核は昭和20年代までは国民病と呼ばれていて、多くの方が亡くなるほどの致命的な病気となっておりましたが、今では予防法と治療法がある程度確立されたので発症する人も激減しました。

一説には100分の1にまで減ったとされておりますが、それでも0にはなっていません。

この結核の治療方法は基本的に薬を使った薬物療法となります。

結核の部位や薬物治療の結果次第では手術に移行することもあるようですが、基本は薬を使っての治療となるのです。

そのため、結核が発覚したとしても病院では薬を処方されるにとどまり、しばらくは通院生活を続けることになるようです。

ただし、人の体質や発症した原因菌によっては薬が効かないこともあるので、薬剤感受性、いわゆる服用する薬で効果があるのかを確認しながらの治療となります。

治療薬について

結核の治療は薬物療法となるので、この治療薬が非常に重要となってきます。

治療で使われる薬はイソニアジド(ヒドラジド)・リファンピシン・エタンブトール・ピラジナミド・ストレプトマイシンなどとなっており、典型的な組み合わせはストレプトマイシン以外の4つ(あるいはエタンブトールに替えてストレプトマイシン)を2ヶ月、その後はイソニアジド(ヒドラジド)とリファンピシンを4カ月使うというのが一般的になっているようです。

薬の組み合わせ方は医師によって異なるでしょうが、基本的な考え方はこの5つの薬を組み合わせての治療となるでしょう。

ただし、肝機能障害などの病気を抱えている人は一部の薬が使えないといった弊害が必ず発生するので、医師と要相談する必要があるでしょう。

副作用について

結核の治療薬における副作用は様々なものがあります。

一つずつ解説するとイソニアジドではビタミンB6欠乏・末梢神経炎・肝機能障害・発熱などの副作用があり、 リファンピシンは胃腸障害、肝機能障害・アレルギー・血小板減少などがあって、ピラジナミドは肝機能障害・高尿酸血症・関節の痛みなど、ストレプトマイシンは聴神経の障害・難聴・耳鳴り・腎機能障害・発熱・発疹など様々なものがあります。

エタンブトールにも視神経の障害や胃腸障害があるので、副作用がたくさんあるのです。

このように副作用が多くあるのですが、薬を組み合わせて用いることになるので、これらの副作用のいずれかが発症することも多いのです。

副作用が出るまでの期間も人により、早い人では初日から症状が出ることもあるでしょう。

だからといって中途半端に薬を飲むのを止めてしまうと、結核菌が薬の耐性を得るようになってしまい治療が困難になる可能性があるので、できる限り続けるようにした方が良いようです。

治療時における食事について

結核症は感染しても全ての人が発症する病気ではありません。

年間で約18,000人発症していると言われており、発症する人は栄養不足気味のやせ形の人に多いと言われております。

そのため、バランスの良い食事を心がけるように促されることとなるでしょう。

栄養不良の状態ではある程度の抵抗力が必要になってくるので、体力がないと回復させられないのです。

そのため、食事の栄養管理もある程度促されるようになり、十分な休息や睡眠も求められるようになります。

低タンパク質の食事と結核抵抗性の関係性を示す動物実験も既に行われており、その結果は免疫力低下から結核発病に対する抵抗性の低下がみられているので、一部の医師からはある程度のタンパク質摂取を促されるかも知れません。

治療期間は?

治療期間は処方された薬を服用し続ける期間となっております。

人によっては副作用も強く出るので、副作用と戦い続ける期間ともいえるでしょう。

この期間は症状がそれほど重くない方なら4~6ヶ月となるようです。

基本的には半年ぐらいかかると思ったほうがいいです。

少し前までなら2~3年以上かかってしまうこともありましたが、短期化学療法がかなり進化したことで治るまでの期間もかなり短くなりました。

ただ現代医療でも半年は通院する必要があるような状況となっているようです。

病院が嫌いな人は「半年分の薬を最初から処方すればよいのでは?」という意見が出てきそうですが、薬が効くかどうかのチェックも必要ですし、症状が悪化しているかどうかの診察も必要なので、薬を半年分だけ渡して放置というわけにはいかないのです。

入院時は隔離される?

結核を発症している人は咳やくしゃみで菌を体外に排出するようになるので、人にうつす可能性があります


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しかし、体の抵抗力次第で発症するかどうかは変わってくるので、うつされない人もいるでしょう。

そのため、症状が重く感染性が高いと判断された患者は入院するのと同時に隔離されることになるでしょう。

しかし、伝染病予防法は平成10年に廃止されて結核予防法が平成16年に改正されたことで、隔離されるかどうかの基準は昔よりもかなり慎重に検討されることになりました。

そのため、結核でも隔離されないケースもあると言われております。

従いまして隔離されるかどうかは医師と相談の上で決まることになるかと思います。

患者や家族に対する差別や偏見から隔離するかどうかの是非も問われるようになっているので、医師の見解と患者及び患者の家族の意見から選ぶことになるかもしれません。

治療にかかる費用は?

結核の治療費用は感染症法による公費負担制度があるのでかなり安くなります

これは国や自治体からの治療費補助のことです。

この公費負担額は世帯の所得税額等で差が出るので明確な費用は出せないでしょう。

東京都福祉保健局のHPには「結核医療に必要な費用の100分の95について、保険者と公費で負担します」という記載もあるので、皆さんが想像しているよりは安い料金になると思われます。

予防方法は?

結核は免疫力が低下することで発症確率が上昇いたしますので、まずは免疫力が下がらないような生活をする必要があります。

つまり、生活習慣を気をつけて適度な運動とバランスの良い食事が推奨されると言うことです。

また、結核の発病を未然に防止するために日本では生後1歳に達するまでの期間に、定期のBGCワクチンによる予防接種を行っておりますので、これも強力な予防となってくれます。

ただし、このBCGの効果は永遠ではなく、10~15年程度の持続と考えられております。

しかも、成人になってBCGを打っても、肺結核の感染を予防する効果は認められていないとのことなので、大人になったら結核にならないように立ち回る必要があるのです。

しかし、不特定多数の方々が集まる電車やバス、学校や会社では誰に病気をうつされるのかわかりませんので、定期検診を受けて発症していても早期発見できるようにしておきたいものです。

常に感染の危険性はゼロではありませんので、2週間以上咳が治まらない場合は病院で一度は診てもらってください

 

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結核の昔の治療法は?

結核は昔は労咳と呼ばれる病気で昭和初期までは非常に死亡率が高い状態でした。

昭和初期、いわゆる1920~30年代も死亡率は軒並み高く対処が全くできていなかったのです。

死亡率が下がり始めるようになったのは戦争終了後となっており、どれだけ封じ込めに苦労したのかも見えてきます。

石川啄木・樋口一葉・正岡子規・滝廉太郎など日本でも有名な方が結核で亡くなっているのです。

そんな昔の治療方法はサナトリウム療法と呼ばれるもので、長期的な治療を行う診療所に入れるというものでした。

今では精神疾患や認知症の方々のために使われる治療法となっているので昔は方法が見つからなかったということが見えてきます。

日当たりの良い場所や空気の良い場所といったものを求められていたので、環境の良い高原や海浜に作られていることが多いのはこの名残なのです。

 

結核につきましては次のページも参考にしてください。

結核性胸膜炎の原因や検査・診断基準は?治療法や期間は?

結核検査【t-spot・qft・pcrなど】と期間や費用

結核の感染力と経路・キスで感染する?潜伏期間や予防法は?

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結核の咳の特徴は痰が絡む?感染しても咳が出ない事もある?

結核の死亡率は?症状や感染経路など原因や治療法は?

 

結核の治療につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。

Medical Note 結核

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか?

本記事では結核について色々と考察をしてまいりました。

結核は基本的に完治するものではありません。

あくまで免疫力で抑え込める状況にもっていくという考え方になっています。

つまり、症状が抑えられるだけなので病原菌は体内に残ることになります。

従いまして、免疫力が低下すると発症することがあり、年をとることで再発してしまう人が多くいます。

症状が重くなることで入院することもありますが、退院するのは完治ではなく他の人にうつさない状態になったからと考えたほうが良いでしょう。

一度発症したら一生付き合い続ける病気なので、経過観察をしつつ病気と付き合っていくしかないようです。


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