爪乾癬の症状や原因・薬など治療法は?うつる?ネイルは?
爪乾癬の症状と治療法・完治について
爪乾癬は知名度も低く病気そのものの認知度も低いため、症状や原因、そして治療における対処法や使われている薬について知っている方が少ない状況にあります。
そしてうつるかうつらないかもご存じない方が多いです。
本記事では爪乾癬のことが気になっている方の為に症状や原因・薬など治療法について、そしてうつるものなのか、またネイルはしてもいいのかを中心にお伝えします。
乾癬とは?
まずは乾癬(かんせん)についてですが、これは慢性的な皮膚疾患の一つで、赤い湿疹になってボロボロと皮膚が剥がれ落ちるようになってしまうような症状です。
ちなみに伝染性感染症ではありません。
基本的に刺激が強い部位にできやすいので、頭皮や肘や膝といった部位にできやすいです。
しかし、唇や眼球以外の部位ならどこにでも発症するものであり、本記事のテーマである爪の表面にもできるケースがあります。
発疹症状は激しいのですが、かゆみが少ないことが多いようです。
人種によって発症する確率に差があると言われており、白人に多くなっています。
ちなみに、皮膚の状態についてですが、乾癬になっている方は表皮細胞が異常に繁殖するようになっているので、ターンオーバーが非常に乱れております。
皮膚のターンオーバーのサイクルは28~40日なのですが、乾癬の人は4~5日になるので、どんどんと積み重なっていき、角質層がボロボロになって次々と剥がれ落ちていきます。
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爪乾癬の症状は?
水虫は日本では4人に1人の割合で発症しているもので、非常に高い確率を誇っています。
そんな水虫と爪乾癬は症状が似ているのでよく間違えられることがあるのです。
さらに、爪水虫でも8人に1人は発症しているので、ついつい水虫だと思ってしまいます。
そんな爪乾癬の症状は爪が白濁して、表面が剥がれ落ちていくといったものになります。
これだけ見ると水虫とほとんど変わらないのですが、水虫との違いは爪乾癬は両側の爪で起きる確率が高いのに対して、水虫は片側の爪にしか起こらないことが多いという点でしょう。
また、爪の変形が見られるようになって、変形して凹凸や穿孔ができるようになり爪を切るのが困難になってしまいます。
原因について
先に触れていますが、乾癬そのものの原因が現代医学においてもはっきりしておらず、爪乾癬もはっきりとした原因はわかっておりません。
今のところ言われているのは免疫のバランスに異常があることで生じる可能性が疑われています。
また、家族で感染者がいる場合は発症する確率が高いこと、そして動物性の脂肪分を取りすぎると発症しやすくなるということもささやかれています。
また、最初に爪に症状が出始めた場合、放置することで他の部位にも症状が出る確率も高まっていくので、爪の変形や爪の剥がれといった症状が出た場合は乾癬を疑って早いうちに病院に行くようにしましょう。
また、原因がわかっていないため予防方法も確立されておらず、非常に厄介な病気として扱われています。
塗り薬で治す?
爪水虫であれば白癬菌を退治することで治療ができるので、深くまで入り込んでいなければ、市販薬でも対処することは可能なのですが爪乾癬の場合は原因不明であるため、対処法も定まっていません。
また、爪には薬物があまり浸透しないということもあるので、治癒も困難なものとなっています。
乾癬の具体的な治療方法は飲み薬・塗り薬・注射・紫外線照射といったものになります。
ここでいう塗り薬はステロイド外用薬やビタミンD3外用薬などが使われます。
また薬剤の塗布ではなく、保湿成分を浸透させることで爪のケアを行っていく対処療法もあるようです。
治療法は?
爪乾癬の治療として一般的なものは、やはりステロイドなどを塗ることでしょう。
しかし爪は硬いのでステロイドが浸透することはとても難しくなっております。
また、最近の治療はステロイド軟膏と高密度ビタミンD3の軟膏を爪に塗ることになるようです。
それ以外には皮膚細胞の増殖を抑えるべくレチノイドやシクロスポリンなどの薬を飲むこともありますし、どうしても塗り薬や飲み薬で治らない場合は生物学的製剤という高い薬を点滴や注射によって投与されるようになるでしょう。
また、脂質などを摂りすぎることで発症しやすくなるとも言われているので、発症してしまったら生活の改善を行い食事のメインは魚や野菜を中心にするようにして免疫力を向上させましょう。
動物性脂質の摂取は脂肪の代謝を下げる原因になると言われていることから乾癬を発症する原因の一つと言われているので注意しましょう。
うつる?
爪乾癬の原因はいまだはっきりしておらず、家族に発症者がいる場合は発症する確率が高いという遺伝的素因ぐらいしか確証のある情報はありません。
また、発症する確率は日本人には少なく白色人種系の方に多い疾患となっています。
そして、ウイルスや細菌といった病原菌が原因となって発症しているわけではないので、冒頭に簡単に触れていますが水虫と違って他の人にうつすことはありません。
なので、温泉やプールに行ったとしても問題ないのです。
もし爪乾癬で苦しんでいる方がそばにいる場合は、うつらないということをしっかり理解してあげてくださいね。
皮膚に出る症状に蕁麻疹がありますが、蕁麻疹につきましては次のページを参考にしてください。
爪乾癬でネイルはできるの?
爪乾癬で症状がまだ浅い方はネイルで隠すことはできるでしょう。
しかし、ネイルをやり続けると爪が弱くなりやすいので乾癬患者の方は爪に新たに症状が出てしまうということがあるようです。
そのため、乾癬を患っている患者がネイルをして爪を弱める行為を長期間続けると爪乾癬になる確率が高まると言われています。
色々な医師によるコメントを見たところ、あまりにも気になる人はネイルをして隠すのもしょうがないとは言えるけれど、悪化する危険性を考えた場合は可能ならしないほうがいいと言っている方がほとんどでした。
ちなみに爪乾癬には縦の筋が入るタイプと横に筋が入るタイプの人がいて、そのような方の場合はネイルを塗って隠すのも困難なので、まずは治すことを優先してください。
乾癬が爪だけに起こることもある?
乾癬の症状が爪のみでおさまる人もいれば、尋常性乾癬や関節乾癬が起こって他の部位に赤く腫れるといった症状が出ることもあるでしょう。
逆に、爪のみにできたとしてもなぜ爪のみにできているのかが解明されていないので、色々とわからないことが多い病気と言えます。
ただし、尋常乾癬患者の2割、関節乾癬患者の場合は8割が爪乾癬になっているので乾癬患者の多くが悩まされている症状となっているとも言えるのではないでしょうか。
ちなみに爪だけ乾癬の方はそんなに多くはないようで、最初に爪だけに乾癬の症状があらわれると、その後に他の部位に乾癬の症状が出るというのが多いと言われています。
完治する?
爪乾癬は完治させるのは非常に難しい疾患です。
そもそも乾癬自体、治すことが非常に困難な疾患なので爪乾癬も同様と言えるでしょう。
また、何度か記載したとおり、爪乾癬は爪のみで症状が治まることは少なく他の部位に乾癬症状が出るようになるので非常に厄介なものとなっています。
そして乾癬には尋常性乾癬・乾癬性紅皮症・滴状乾癬・関節症性乾癬の4種類がありますが、尋常性乾癬は患者数が一番多い乾癬となっており、爪乾癬の場合はほとんどが尋常性乾癬に該当するケースとなっているようです。
特に、尋常性乾癬の完治は難しいと言われている中、爪乾癬は更に治りにくいと言われているので完治する確率はそのことからも低いと考えてください。
しかし、放置すると症状が悪化してしまうので、治療をしないという行動だけはとらないようにしましょう。
乾癬に関しましては次のページも参考にしてください。
つめの乾癬につきましては次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では爪乾癬の症状や原因・薬など治療法について、うつるものなのか、またネイルはしてもいいのかをお伝えしました。
爪乾癬は水虫とは似ている症状ではありますが、原因不明で完治するのが難しい病気となっているので、水虫に対する薬が全く効かないとか乾癬が他の部位にも出てくるようになった場合、早急に爪乾癬と判断して治療を開始してください。
例え治り難い病気ではあったも、放置してしまうとどんどん症状が進行していってしまうので、まずは病院に行って対処法を教えてもらって薬を処方してもらい治療を開始されることをおすすめします。
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