妊婦の風邪の影響は?熱・咳・鼻水・喉の痛みの治し方
妊婦の風邪の影響と熱・咳・鼻水・喉の痛みの治し方
妊婦さんは薬を飲んではいけないとよく耳にします。
そのような中で熱が出たり、咳・鼻水・のどの痛みなど風邪をひいたりした場合の治し方に悩んでしまうかと思います。
病院に行くべきか?漢方薬なら大丈夫か?葛根湯なら飲んでも良いか?胎児への影響は?などなど色々考えてしまうかもしれません。
本記事では妊婦さんの風邪の症状別、および各症状共通の治し方や漢方薬の服用などについて記載したいと思います。
妊婦さんが風邪をひいたら、その影響は?
妊娠中の時は少し免疫力が低くなっています。
従いまして風邪をひくと悪化しやすいので、「風邪気味?」と感じたら早めに対処するのが好ましいです。
免疫力が低くなっている理由は、母親と赤ちゃんとでは遺伝子が違うので、体としては赤ちゃんは異物になります。
通常の免疫力だと赤ちゃんを攻撃しかねないので、少し免疫を低くして攻撃しないようにしています。
では風邪をひいた時の影響を症状毎に見てみましょう。
①熱
通常の発熱であれば基本的には影響はないとされています。
但し40度以上の高熱が3日以上続いてくると、胎児への影響が懸念されてきます。
高熱が出た場合は、すぐにお医者さんに相談して何かしらの対処をする必要があります。
ちなみに通常の発熱でも羊水の温度が上昇し、赤ちゃんの負担になっている可能性があるので、やはり早く治してあげたいものです。
②咳
咳も通常の咳では問題ないです。
但し激しい咳の場合はお腹に力が入り、早産につながる可能性があります。
従いまして、このような時は早めにお医者さんに相談しましょう。
③下痢
下痢もちょっとした下痢は問題ありません。
1日に頻繁に下痢をしたり、何日も下痢が続いたりする場合は注意が必要です。
腸の動きが活発過ぎるとお腹の張りに繋がり、それが更に子宮への刺激になります。
その刺激によって子宮口が開きやすくなり、早産に繋がる場合もあります。
ちょっと下痢が酷いなと感じたら、早めにお医者さんに相談しましょう。
下痢に関する内容につきましては次のページもご参考にして下さい。
妊婦時の風邪の治し方
熱
発熱しても37度台であればゆっくり休むことで2~3日くらいで治るケースが多いので問題はありません。
38度以上になってくると食欲が落ちて体力が落ちてきますので、対策を取りたいものです。
改善につながる方法としては次のようなものがあります。
①うがいをする
発熱の原因は細菌やウイルスが体内に入ってきている為です。
より早く治すには更なる侵入を防ぎたいものです。
その為にもこまめにうがいをすると良いでしょう。
殺菌効果のある緑茶や少量の食塩(ティースプーンに1杯分)をぬるま湯(グラス1杯分)に溶かしてうがいをするとより効果があるとされています。
②無理をせずにゆっくり休む
体力が落ちてくるので、無駄に体力を消耗しないようゆっくり休みましょう。
③水分を補給する
発熱により水分が失われ脱水症状になりかねません。
しっかり水分補給しましょう。
生姜湯などは体を温めるので免疫力を高める効果が期待できます。
④体を温める
体を温めると免疫力が上がりますので、室内の温度や服などで、体を温めるようにしましょう。
⑤病院を受診する
40度の高熱でなくても、ちょっと酷いかな?と感じたら病院を受診するといいでしょう。
妊婦さんは薬はダメという認識があるかもしれませんが、お医者さんの方で、胎児に影響を及ぼさない薬を処方してくれたりします。
くれぐれも自己判断で薬を選んで飲んだりしないようにして下さいね。
おたふく風邪で高熱が出る場合もあります。
妊婦のおたふく風邪に関する内容につきましては次のページをご参考にして下さい。
咳
①うがいをする(発熱時と同様です)
②体を温める(発熱時と同様です)
③マスクをする
定番ではありますが、喉の乾燥を防ぎ、更なる細菌やウイルスの侵入を防ぎます。
④ハチミツ大根を飲む
ハチミツは殺菌効果があり、咳を和らげてくれる効果があると言われています。
そして大根の酵素には炎症を抑えてくれる働きがあると言われています。
この2つを組み合わせたハチミツ大根はおすすめです。
その他、レンコンに含まれるタンニンやビタミンは喉の炎症を抑えたり修復してくれる成分が含まれていると言われており、レンコン喉飴で効果を実感している人も見受けられます。
ハチミツ大根やレンコンを使ったレシピは次のページの「のど風邪の時の食事」の項をご参照下さい。
⑤パイナップルを食べる
パイナップルに含まれるブロメラインという成分には咳止め効果があるようです。
パイナップルジュースでも構いません。
⑥病院を受診する
ちょっと咳が酷いかな?という場合は念のためにお医者さんに診てもらっておいた方が、より安心かと思います。
鼻水
①鼻うがいをする
鼻の粘膜に付着している細菌やウイルスを体外に排出します。
具体的なやり方については次の「ためしてガッテンで放送の鼻づまりのスッキリ解消法について」のページの⑥の項をご参照下さい。
またこのページは鼻づまりの症状のある方におすすめです。
②体を温める(発熱時と同様です)
のどの痛み
①うがいをする(発熱時と同様です)
②マスクをする(咳の症状時と同じです)
③体を温める(発熱時と同じですが、加えてのど周りをネックウォーマーやスカーフなどで温めると良いです)
④部屋を加湿する
部屋を加湿することで、喉の乾燥を防げます。
唾液には抗菌・抗ウイルス作用があり細菌やウイルスの増殖を抑えてくれます。
加湿器があれば加湿器で部屋を潤せば良いですが、ない場合は洗濯物を干すとか洗面器やバケツにお湯をはっておくことで部屋を潤すことができます。
通常の部屋の最良な湿度は40~60%ですが喉に痛みがある場合は50~60%を目安にするといいです。
⑤鼻呼吸を行なう
喉の乾燥を防ぎますし、鼻の粘膜は細菌やウイルスを退治してくれるので、新たな細菌やウイルスの侵入を防ぎます。
⑥のど飴をなめる
唾液の分泌を促し、喉が潤います。
⑦ハチミツ大根を飲む(咳の症状時と同じです)
花粉症で喉の痛みが出る場合もあります。
花粉症につきましては次のページをご参照下さい。
花粉症での頭痛と喉の痛み・発熱・寒気・吐き気などの対策
花粉症で咳が止まらない 夜眠れない対策
花粉症薬おすすめの市販薬 妊婦や子供用は?
花粉症対策 食事やお茶、アロマ、グッズなど
花粉症の時期・ピークは?9月・12月は?花粉のカレンダー
花粉症の注射の種類と効果と費用は?副作用は?
各症状共通
症状に違いはあれ、風邪の根本的な原因は細菌やウイルスの感染によるものですので、何れの症状の場合でもできる限り免疫力を高めておく(妊婦さんは少し免疫力が低くなるとは言え)ことが最も有効な治し方になります。
免疫力を高めておく方法には次のようなものがあります。
①規則正しい生活を送りしっかり睡眠を取る
②普段以上に無理をせず、体を休める
③ストレスを排除し、できる限り心が明るく楽しい状態に保てるよう心掛ける
④動ける場合は適度に体を動かす
これら①~④は自律神経という神経の働きを整えます。
根本的に自律神経の働きが良くなると免疫力が高まります。
自律神経の働きに関しては次のページをご参照下さい。
自律神経を整える方法 ツボ・アロマ・運動・食事・呼吸法
自律神経失調症の症状と原因と改善方法【治し方】
自律神経失調症を改善する食事は?
自律神経失調症とは?症状は?痛みや吐き気・ほてりなど
葛根湯は大丈夫?
画像出典:http://pharmacy-map.jp/article/00013_000071
葛根湯は風邪の引き始めに効果のある漢方薬で、効き目が穏やかで、副作用も少ないことから、基本的には妊娠中でも飲んで大丈夫とされています。
それ故、葛根湯を処方する病院もたくさんあります。
注意点はちゃんと病院で処方されたものを容量・用法を守って服用するということです。
また処方される漢方薬による副作用や胎児への影響の可能性については、しっかりお医者さんに確認しておきましょう。
ちなみに葛根湯はドラッグストアなどで、身近に購入できますが、同じ葛根湯という名前でも配合されている成分が違ったりしていますので、自分の判断で市販の物を購入して服用するのはやめましょう。
少し先の話ではありますが、ご出産後の授乳中に風邪をひいた場合のことに関しては次のページが参考になります。
漢方薬は大丈夫?
葛根湯以外の漢方薬は大丈夫か?ということについては漢方薬が胎児には影響を与えることはないと言われており、処方する病院もあるようです。
こういった漢方薬については自己判断せず、病院で処方されるものを服用しましょう。
こちらも処方された時は副作用や胎児への影響をしっかり確認しておきましょう。
その他、妊娠糖尿病を始め、糖尿病のことにつきましては次のページをご参照下さい。
妊娠糖尿病の症状とは?小児【子供】糖尿病とは?
糖尿病の症状や原因は?合併症の危険性や治療法は?
糖尿病の症状や予防法は?足でチェックする方法は?
糖尿病の検査方法や検査機器・キットは?その費用は?
糖尿病での合併症 発症時期と発症率は?予防方法は?
おすすめの食べ物は?
風邪をひいてしまった時は色々と風邪に効果がある食べ物を選ぶ必要がありますが、妊婦さんの場合は食べられるものが限定的になってしまうので、色々と悩んでしまうでしょう。
お勧めできる食べ物はニンニク・しょうが・ねぎ・卵・豚肉・柑橘類・緑黄色野菜でしょう。
風邪をひいてしまった場合に推奨される栄養素はビタミン・タンパク質・炭水化物なのでそれらが効率よく摂取できるのは上記の食べ物となります。
特にしょうがは風邪薬として使われる「葛根湯」にも含まれるほど風邪に対して効果があるので、妊婦さんの風邪には最適でしょう。
体を芯から温めくれる作用もあり血行促進にもつながる点は風邪の改善に大きく役立ってくれます。
飲み物として考えた場合も、すり下ろしたしょうがをカップに入れて沸騰したお湯を注いで蜂蜜を入れて生姜湯を作れば十分に有用なものになってくれます。
妊婦さんの風邪の対処法につきまして、次のサイトも参考にしてみて下さい。
子育てエンジョイライフ 妊娠中に風邪ひいた!胎児に影響は?対処法・気をつける症状|医師監修
最後に
妊娠中は少し免疫力が低くなっているので、少し風邪ぎみかな?と感じたら早めに対処するのが望ましいです。
熱・咳・鼻水・喉の痛みといったそれぞれの症状毎に改善効果のある方法や、何れの症状にも共通で効果のある免疫力を上げるという方法がありますので、実践してみると良いでしょう。
葛根湯など漢方薬は基本的には服用しても大丈夫ですが、自分の判断で購入して服用せず、必ずお医者さんから処方されたものを服用しましょう。
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