ためしてガッテンで紹介!のノロウィルス対策となる消毒液や食品
ためしてガッテンで放送のノロウィルス対策について
冬に流行するノロウィルス。
過去2006 年のに27,616 人、2007 年に18,520 人、2012 年は17,632 人、2015年に14,876人など流行る年はかなり多くの感染者が出ています。
そして2015年にNHKのためしてガッテンでノロウィルスへの対策が取り上げられました(2015年12月9日放送)。
99%撃退できる消毒液や感染率を下げる食品とのことで、放送内容およびノロウィルスとはどのようなものなのか?現状どのような対策があるのか?などを記載したいと思います。
ノロウィルスはいつから発生した?
ノロウィルスによる感染は2015年までの20年で約100倍に急増したと言われていますが1968年にアメリカ合衆国の小学校において集団で急性胃腸炎が発生し、その患者さんの便からウィルスが見つかったのが最初です。
その後、徐々にこのウィルスの感染による胃腸炎や食中毒が世界各地で報告されるようになりました。
人に感染するノロウィルスは主に31種類あり、たびたび変異するそうです。
2006年と2012年に大流行した時は「G2・4型」という種類のノロウィルスが変異し、大流行となりました。
そして2015年度は2014年3月に川崎市で発生した新型ノロウィルス「G2ーP17」が流行しました。
ちなみに一度ノロウィルスに感染すると免疫はできるのですが、免疫の持続期間は半年から2年と短く、31種類もあり更に変異することから過去に感染した人でもまた感染する可能性が十分にあります。
食中毒に関しましては次のページも参考にしてください。
潜伏期間や症状
冬になると猛威を振るい始めるノロウイルスですが、潜伏期間が1~2日なので感染したら瞬く間に発症すると考えた方がいいでしょう。
また、潜伏期間でもうつる可能性はありますので、気がつかないうちに周りの人たちにうつしていることすらあります。
症状は吐き気・嘔吐・下痢・腹痛といったものですが、37~38度程度の熱が出ることも多く、かなりつらい状態になってしまうようです。
ひどい不快感が襲いますので、人によっては動くことすらできないでしょう。
感染経路は?
ノロウィルスの感染経路はほとんどが口からの感染です。
ノロウィルスで感染された食べ物や飲み物を摂ることで感染したりします。
ノロウィルスに感染した料理人が調理した食べ物から感染するケースもあるようです。
それに加えノロウィルスの感染力は強く、感染した人の糞便や嘔吐物から飛び散ったしぶきや感染者が触れた服やドアノブなどに付着したウィルスを吸い込む空気感染の場合もあります。
といいますか実際には食べ物による感染よりも、空気感染の方が多いようです。
このように二次感染も多いのがノロウィルスの特徴です。
私自身の経験でも数年前に子供が幼児の頃ノロウィルスにかかったのですが、おむつ交換を行った義母や同じ室内にいた義父が感染し下痢を起こしたということがありました。
乳幼児がノロウィルスにかかった場合は世話をする大人も要注意です。
ロタウイルスに関しましては次のページを参考にしてください。
ロタウイルスに大人が感染したら会社への出勤は!完治までの期間
ノロウィルスを撃退する消毒液は?
一般的に消毒としてよく使われるのはエタノールや逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)ですが、ノロウィルスには効果が十分ではないと言われています。
従いましてノロウィルスでよく使われる撃退法としては熱湯(85℃以上で1分加熱)や次亜塩素酸ナトリウムが使われています。
次亜鉛素酸ナトリウムは薬局で購入できますが、買いに行っている時間がない場合は、家庭に塩素系漂白剤があれば、これを用いることもできます。
濃度については感染者が触れた場所については0.02%、嘔吐物や糞便などが付着した場所は0.1%が目安です。
家庭用漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの濃度は約5%であることから、消毒液の作り方は
a)0.02%濃度の消毒液の場合
家庭用漂白剤10ml+水2.5l
500mlのペットボトルを使うと分かりやすいので説明しますと、家庭用漂白剤をペットボトルのキャップに2杯(1杯は5ml)にペットボトル5本分の水を入れて出来上がりです。
b)0.1%濃度の消毒液の場合
家庭用漂白剤10ml+水500ml
家庭用漂白剤をペットボトルのキャップ2杯にペットボトル1本分の水を入れて出来上がりです。
ちなみに、これまでのノロウィルス撃退法はこのような感じでしたが、ためしてガッテンでの99.9%撃退法は渋柿を使うというものでした。
渋柿に含まれるタンニンという成分がウィルスのたんぱく質に作用してがっちり固め感染できないようにしてしまうそうです。
では渋柿液の作り方ですが
①熟していない青い渋柿を使う
②沸騰したお湯で渋柿を煮る
③冷まして渋柿をおろす
④おろした渋柿をしぼる
⑤しぼり液1に対して消毒用アルコール(市販されている)を2の割合で入れる
⑥スプレーの容器に入れて使用し、まな板や手などノロウィルスが付着していそうな所に直接かけ殺菌します。
ちなみに渋柿が手に入らない場合はホームセンターにそれぞれの文字をひっくり返した【柿渋】というものが売っており、これを消毒用アルコールで10倍に薄めて使うと良いそうです。
なお【無臭】という商品うを選ぶとよいとの事です。
また市販の【柿渋】は食べられないので、口にしないで下さいとの事です。
ノロウィスルの症状や予防法につきまして、次のページもご参照していただけます。
子供が感染しやすい病気に「結膜炎」があります。
結膜炎につきましては次のページを参考にしてください。
アレルギー性結膜炎は治らない?原因はコンタクト?治療は目薬?
感染率を下げる食品
現状、ノロウィルスの感染率を下げると言われている食品はラクトフェリン入りのヨーグルトです。
ラクトフェリンというのは母乳の初乳に含まれるたんぱく質で、抗ウィルス作用があります。
つまり免疫力が上がる事が期待できるということです。
実際に森永乳業さんの研究でラクトフェリンの摂取量の多い人の方が、ノロウイルス感染性胃腸炎と思われる症状(腹痛、嘔気・嘔吐、下痢)で医師の診断を受けた人の割合が低いということが分かったそうです。
ご参考:http://www.morinagamilk.co.jp/download/index/9965/130909.pdf
これまでは他にノロウィルスの感染率を下げる食べ物は見当たりませんでしたが、ためしてガッテンで紹介された感染率を下げる食品というのはヨーグルトは勿論、牛乳、チーズなどの乳製品でした。
理由はやはり乳製品にはラクトフェリンが入っているからとのことでした。
乳製品を毎日摂った人の感染率はそうでない人の1/3だったというデータがあるそうです。
インフルエンザに関しましては次のページを参考にしてください。
インフルエンザ予防接種の効果はあるの?期間は?
なぜノロウィルスの感染は冬場に流行るのか?
ノロウィルスが流行るのは11月から3月と冬場です。
それはなぜなのでしょうか?以下のことが考えられます。
冬は生ガキを食べる人が増えるから
ノロウィルスに感染しやすい食べ物の筆頭として二枚貝(2枚の貝殻を持つ貝)があります。
二枚貝の内臓にノロウィルスが潜んでいます。
シジミやアサリ、ホタテ貝なども二枚貝なのですが、これらを食べる時は味噌汁など熱して食べるケースがほとんどです。
ですのでノロウィルスは死滅します。
ところがカキは生で食べることが多々あります。
そしてこの生カキを食べるのは冬です。
ですので、冬に感染が多くなるということが1つの要因として考えられています。
カキに関しましては次のページを参考にしてください。
低温だとノロウィルスの生命力が強くなる
基本的にノロウィルスは生命力が強く、外界で1ヶ月くらい生きると言われています。
そして低温になると更に生存時間が伸びることから気温の低い冬に感染が広がりやすいと考えられています。
空気が乾燥するから
ウィルスは湿気で床に落ちたりするのですが、空気が乾燥するとウィルスを含んだ糞便や嘔吐物のしぶきが遠くまで飛散しやすくなります。
そのことでノロウィルスを吸い込みやすくなります。
冬場は空気が乾燥しやすいという点から、冬に流行りやすい理由の1つになっています。
ウィルスが粘膜を通って体内に侵入しやすくなる
画像出典:山川耳鼻咽喉科医院
http://www.yamakawa-clinic.com/symptom/307.html
喉の粘膜が潤っていると、ウィスルを排除する力が高まります。
ところが空気が乾燥すると粘液が減少します。
こういったことからノロウィルスが体内に侵入しやすくなって感染しやすくなることが考えられています。
風邪につきましては次のページを参考にしてください。
予防法について
①手洗いを15秒以上行う
トイレの後や食事前に手洗いを行います。
石鹸で殺菌するというのではなく、手に付いたノロウィルスを洗い流すということです。
②トイレを消毒する
便座やドアノブ、レバーなどノロウィルスが感染しやすいところを消毒します。
消毒液は上記の渋柿の液体でも良いですが、次亜塩素酸ナトリウムでも良いです。
ちなみにトイレを最後流す時は蓋をして流す方が良いそうです。
かなり水しぶきが便器の外に飛び散るので、排泄物に混ざっているウイルスも飛び散ってしまうからだそうです。
③マスクをする
嘔吐物や糞便の処理や清掃をする時はマスクをすることで感染を防ぐ確率が低くなります。
子供が感染しやすい病気には「手足口病」「りんご病」「結膜炎」などがあります。
これらの症状につきましては次のページを参考にしてください。
ノロウィルスにつきましては次のサイトも参考にしてみて下さい。
厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A
最後に
ノロウィルスは1968年に最初に感染が確認され、ここ20年の間で急増しています。
ノロウィルスに一度感染すると抗体はできるのですが、期間は半年から2年と短く、またノロウィルスは種類が多く、変異もするので再びかかることもあります。
ノロウィルスを撃退する消毒液としては亜塩素酸ナトリウムがあります。
身近なものとして家庭用漂白剤を利用することができます。
また感染率を低める食べ物としてはラクトフェリン入りのヨーグルトがあります。
COMMENTS & TRACKBACKS
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渋柿スプレーを作ってみました。青い渋柿がなかったので、色付いている柿を使ったのですが効き目は変わりますか?柿の絞り汁は常温で保存して良いのですか?消費期間はどのくらいありますか?教えてください。お願いいたします
早速、渋柿スプレーを作ってみたのですね。お早い行動素晴らしいです!
色の付いている柿を使われたとのことで、青い渋柿ってなかなか手に入らないですよね。
番組では「青いものがお奨め」と言っていましたので、色づいているものでも効き目は
無いわけではないと思いますが、少し落ちるものと思われます。
消毒の効果は渋柿に含まれるタンニンという成分によるもので、この成分は
熟してくると少なくなっていくので、それで青いものがお奨めなのだと思います。
保存方法や消費期限などについては情報元である番組の中では触れられていなかった
ので恐れながらはっきりとしたことは分かりません。
一般で市販されている柿渋の場合は環境によって1~2ヶ月で固まってしまう
可能性があるので温度変化の少ない冷暗所に保存するのが良いようです。
ただ番組で紹介されたものと同一のものではないので、参考にはならないかもしれません。
ご不安な場合はホームセンターなどで売られている「柿渋」を消毒用アルコールで
10倍に薄めて使うか、この渋柿のノロウィルス効果を広島大学さんと共同開発実証した
アルタン株式会社さんのノロエースを使った方が無難かもしれませんね。
ご参考までにアルタン株式会社さんのサイトは
http://www.altan.co.jp/
です。
[また感染率を高める食べ物としてはラクトフェリン入りのヨーグルトがあります。]
は感染率を低める・・・の間違いではないですか?
ご指摘下さいまして本当にありがとうございます。
とんでもない記載ミスですね。
修正させていただきました。
お手数をおかけ致しました。