紫外線吸収剤のメカニズムは?カプセルやフリー製品は安全?
紫外線吸収剤のメカニズムとカプセルやフリー製品の安全性
紫外線吸収剤には害があると言われていますが、どのようなメカニズムで紫外線をカットしていて、どのような害があるのでしょうか?
そしてアネッサという紫外線吸収剤フリーやカプセル化された製品、ラロッシュポゼといったメーカーの製品は安全なのでしょうか?
本記事ではこのような疑問に答えたいと思います。
紫外線吸収剤の種類と成分
紫外線吸収剤というのは紫外線を吸収して化学反応を起こさせ、他のエネルギーに変えてくれる成分です。
成分によってUV-A(刺激は少ないが、地上にたくさん降り注ぎ、シミやシワの原因になる紫外線)対応の物やUV-B(刺激が強く、日焼けや皮膚がん、シミの原因になる紫外線)対応のものがあります。
化粧品に使われる紫外線吸収剤には32種類あるそうです。
一般的なUV化粧品では数種類の吸収剤が配合されています。
以下によく使われる3つの分成の他、いくつかの成分について記載したいと思います。
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
近年の日本で最もよく使われる成分で、強力なUV-B防御機能があります。
水には溶けませんが、油には溶け、日焼け止めの肌の感触を良くするシリコーン油との相性がよく、UV-A吸収剤や紫外線散乱剤と組みあわせて配合されます。
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
主にUV-Aを吸収し、UV-A吸収剤として最もよく使われている成分です。
オキシベンゾン-3
UV-A、UV-B両方を吸収できる紫外線吸収剤です。
高いSPF値(後述)を出したい製品によく使われます。
その他UV-Bを吸収する成分
パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、オクトクリレン、エチルヘキシルトリアゾン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸
その他UV-Aを吸収する成分
ジエチルアミノヒドロキシジベンゾイル安息香酸ヘキシル
その他UV-A・UV-B両方を吸収する成分
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビズベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
紫外線吸収剤のメカニズム
画像出典:http://www.ci-labo.com/onayami/bodycare/hiyake/article/00000041/
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し化学反応で熱などのエネルギーに変換して放出することにより、皮膚に紫外線が浸透しないようにしています。
紫外線吸収剤は、石油から生成されたフェノール系などの化学物質でできていることや、皮膚上で化学変化起きることが皮膚に影響を及ぼし、人によってはアレルギー反応が出ることがあるとされています。
アレルギー症状であります花粉症につきましては次のページをご参照ください。
花粉症で咳が止まらない 夜眠れない対策
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日焼け止め効果について
日焼け止めの種類には紫外線吸収剤を使ったものと紫外線拡散剤を使ったもの、植物性分主体のオーガニックを使ったものがあります。
最も効果の高いのは紫外線吸収剤を使ったものです。
しかも使用感が滑らかで色が白くならないといったメリットもあります。
ただ肌に負担がかかり、アレルギー症状を起こしやすいことと、ある一定量の紫外線を吸収すると紫外線を吸収しなくなるといったデメリットがあります。
紫外線拡散剤は肌への負担が少なく(少ないですが、化学成分である以上、人によってアレルギー症状が出る場合もあります)散乱・反射効果が持続するものの紫外線防止効果は弱めで、「使用感は滑らかではない」「白くなりやすい」「肌が乾燥しやすくなる」といったデメリットがあります。
オーガニックを使ったものは最も肌への負担が少なく、最小限に抑えられるとされています。
ただその分、紫外線をカットする効果は低いです。
その他のアレルギー症状としてアトピー性皮膚炎があります。
アトピーに関する内容につきましては次のページをご参照ください。
アトピーの原因は遺伝?ストレスや腸・食べ物が影響する?
アトピー改善に有効な食事・レシピは?食事制限は必要?
アトピーを改善する方法【食べ物・サプリ・運動・光温浴】
アトピーのステロイド薬の種類と副作用は?完治する?
赤ちゃんのアトピーの原因は母乳?治療など対策で治る?
アネッサなど紫外線吸収剤フリーの日焼け止め商品
画像出典:https://www.shiseidogroup.jp/rd/doctor/faq/faq04.html
紫外線吸収剤フリーの日焼け止めについてはご参考までに次のような商品があります。
①アネッサベビーケアサンスクリーンN(SPF34,、PA+++)【資生堂】
※子供用に開発されていますが、大人でも使用できます。
②dプログラムスキンアッププロテクター(SPF25,、PA++)【資生堂】
③dプログラムスムージングサンブロック(SPF40,、PA+++)【資生堂】
④de(ドゥーエ)日やけ止め(ノンケミカル)(SPF45,、PA++++)【資生堂】
⑤岡田UVミルク(SPF20、PA++) 【無添加工房OKADA:岡田商会】
商品の詳細は次のURLをご参照下さい http://www.mutenka-okada.com/item/index07.html
⑥ 新・肌にやさしい日やけ止め(SPF24、PA++)【エコーレア】
商品の詳細は次のURLをご参照下さい
http://www.ecorea-shop.jp/shop/item_detail?item_id=1227052
⑦パックスベビー UVクリーム(SPF17、PA+)【太陽油脂】
商品の詳細は次のURLをご参照下さい
http://www.taiyo-service.co.jp/shop/
⑧ブルークレール UVラグジュアリーデイクリームII( SPF23、PA++)【ブルークレール】
商品の詳細は次のURLをご参照下さい
https://www.blcl.jp/products/detail7.php
【SPFについて】
SPF(Sun Protection Factor)とは紫外線防御指数とも言い、UV-B波の防止効果を表す指標です。
数値は紫外線を浴びた時にできる皮膚の赤い斑点が出るまでの時間が通常の何倍延びるかを示した値です。
例えば紫外線を浴びて30分で赤い斑点が出る人がSPF20の日焼け止めを使用したら、赤い斑点が出るまでに600分(30分×20倍)かかります、というものです。
国内でのSPFの上限値は50です。
SPFが高いと、紫外線の防御効果は大きくなるのですが、肌への負担も大きくなってしまうとされています。
【PAについて】
PA (Protection Grade of UVA)とはUV-A防御指数とも言いUV-A波の防止効果を表す指標です。
日本化粧品工業連合会では防御指数の選び方の目安を次のようにしています。
PA+ :SPF10~20 日常生活(散歩や買い物など)
PA++ :SPF20~30 屋外での軽いスポーツやレジャーなど
PA+++ :SPF30以上 炎天下でのレジャー、リゾート地でのマリンスポーツなど
PA++++:SPF30以上 非常に紫外線の強い場所や紫外線に特別過敏な方達など
日本化粧品工業連合会のサイトは次のURLになります。
肌荒れのことにつきましては次のページをご参照ください。
肌荒れの原因は食べ物・性病・内臓?対策は?
妊娠初期や中期から後期の肌荒れと対策【性別が分かる?】
顔の肌荒れが治らない!ザラザラ・ぶつぶつ・かゆみの原因は?
花粉症による肌荒れの症状は?化粧水など化粧品の選び方は?
紫外線吸収剤の害について
画像出典:http://hidamari62.blog.fc2.com/blog-entry-285.html
先にも記載していますが、紫外線吸収剤は最も紫外線対策としての効果は高いのですが、肌に負担がかかるなど、アレルギー症状を起こしやすいという体に害を与える可能性もあります。
具体的な害としては、皮膚が赤くなる、腫れる、かぶれる、皮膚に湿疹・じんましん・みずぶくれなどの発疹が出る、目が充血する・涙が出る・異物感がある、頭痛がする、発熱する、吐き気がするといった症状が出る場合があるということです。
また紫外線吸収剤の一部の製品には発がん性がある可能性もという話もあります。
SPF値が最大50までと定められている背景にはこのようなリスクを高めないためということがあるようです。
紫外線のことにつきましては次のページもご参考にしてください。
紫外線アレルギーの治療薬など対策は?グッズや食べ物は?
紫外線で目が痛い時の目薬は?日焼けの影響で充血?
紫外線量の多い時間帯【各都道府県の月別データ】 グラフ
赤ちゃんへの紫外線の影響は?湿疹アレルギー対策グッズは?
紫外線吸収剤カプセルインの日焼け止めについて
紫外線吸収剤の害について触れさせて頂きましたが、最近ではその対策が施された商品が出ています。
それが紫外線吸収剤カプセルインの商品です。
ものすごく微小なマイクロカプセルの中に紫外線吸収剤を入れて、直接肌に触れないようにしています。
ですので前項で記載した害が起こる可能性が低くなるということです。
ご参考までにカプセルインの商品には次のサイトのようなものがあります。
http://www.seiwakasei.jp/product/seiwa_product/silasoma/
夏の日差しには熱中症に注意ですね。
熱中症に関しましては次のページをご参照ください。
犬の熱中症の症状や後遺症・死亡の危険は?処置や予防法は?
熱中症の頭痛の治し方は?吐き気や寒気を伴う場合は?
赤ちゃんの熱中症のサインは?対策グッズなど予防法は?
熱中症の予防法は?食べ物や飲み物など対策について
熱中症の治療のガイドラインや病院にかかる期間及び後遺症
熱中症の症状【寒気・発熱・頭痛・下痢・吐き気など】と処置
ラロッシュポゼのスキンケアに紫外線吸収剤は?
画像出典:http://www.laroche-posay.jp/?p_id=L00081#.VvEMjtKLRRA
多くの芸能人が使っていたり、皮膚科医が採用していたりと言われるラロシュポゼ。
肌への刺激が少ないことから、幼児でも使え、赤ちゃんのいる芸能人には特に愛用されているようです。
ではこのラロシュポゼのスキンケアや日焼け止めには紫外線吸収剤は入っていないのでしょうか?
答えは入っているそうです。
ただ紫外線吸収剤にも色々な種類がありますが、ラロシュポゼは高品質の紫外線吸収剤のみを使っているそうです。
それゆえ安全性は高いと考えられています。
睡眠不足はお肌の敵です。
不眠症に関しては次のページをご参照ください。
紫外線吸収剤につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
カラダ研究所 化粧品添加物「紫外線吸収剤」の危険性・安全性とは?
最後に
紫外線吸収剤の成分にはたくさんの種類があり、1つの化粧品や日焼け止めには数種類の成分が配合されています。
紫外線吸収剤が紫外線をカットするメカニズムは、紫外線を吸収し化学反応で熱などのエネルギーに変換して放出することにより、皮膚に紫外線が浸透しないようにするというものです。
しかしながら、この皮膚上で起こる化学反応によってアレルギーなどの害が出る場合があります。
紫外線吸収剤よりも安全性が高いとされるものとして、紫外線拡散剤を使った製品、オーガニックを使った製品があります。
ただこれらの製品は紫外線対策効果としては紫外線吸収剤を使ったものよりも低くなります。
紫外線吸収剤を使ってより安全性を高めた製品として、カプセルインのものがあります。
ラロシュポゼの製品には紫外線吸収剤が使われていますが、高品質の物が使われているので、安全性が高いと考えられています。
紫外線対策の効果と安全性を踏まえ、人それぞれ自分に合った製品を見つけることが大切かと思います。
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