ガッテンの脳梗塞や心筋梗塞対策!血液中の血栓の予防法は?
ガッテンの脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ血栓の予防法
ガッテンで脳梗塞や心筋梗塞の予防法が取り上げられました。
1年間に10万人以上の人が脳梗塞や心筋梗塞におそわれています。
非常に危険な病気なわけですが、私たちの体には血液中の血栓を溶かす力が備わっているそうです。
ここでは基本的な脳梗塞や心筋梗塞の対策について記載すると同時に平成28年5月11日の放送で紹介された、血栓を溶かす力を急激に向上させる方法については「ガッテンの脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ血栓の予防法」の項に記載しています。
脳梗塞の症状
脳梗塞は脳の血管で血栓(血のかたまり)が急に詰まって、そこから脳組織への血液供給が断たれることで発症します。
症状が現れた場合はすぐに病院に行く必要があります。
症状としては次のようなものがあります。
①片側の手や足に力が入らず麻痺して動かせなくなる。
②顔の筋肉が片方だけ緩む。口角が下がり、よだれが出たりする。
③人の言っていることが理解できない。
④記憶力・集中力がなくなる
⑤ろれつが回らなくなったり、話したくても言葉が出なくなったりするなど言語障害が起きる
⑥食べ物がうまく飲めないといった摂食・嚥下障害が起きる
脳梗塞の前兆について
脳梗塞は発作が起こる前に発見できれば、予防することができます。
脳梗塞の前兆があった場合は早期発見に繋がりやすいですが、脳梗塞をひき起こすケースで前兆があるのは1/4くらいと言われています。
決して高い数値ではありませんが、脳梗塞は命に関わる病気ですので、前兆がみられた場合はすみやかに病院で精密検査を受けましょう。
脳梗塞の前兆が現れるケースとしては次のような一過性脳虚血発作と言われるものがあります。
①片方の手や足、顔や唇のしびれが起こりやすい
②急に手に力が入らなくなって、持っているものを落としてしまう
③物忘れが多くなってきた
④めまいがして真っ直ぐに歩けなくなることが多い
⑤文字が思い通りに書けなくなる
⑥視野が半分欠けたり、物が二重に見えたりする
⑦原因不明の肩こりや頭痛が突然起きる
⑧片側の目において幕がかかったようになり、一時的に物が見えにくくなる
⑨段差のあるところで、片方の足がよくつまずく
⑩ろれつが回りにくいと感じる
⑪食べ物や飲み物を喉に通しにくいと感じる
⑫声が出しにくいと感じる
通常のめまいやしびれ、頭痛に関しては次のページをご参照ください。
めまいの症状の原因は何か? その対処法は?
しびれ【手・足・顔・背中】の症状の原因は?治し方は?
頭痛をこめかみ付近のツボで即効で治す方法
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脳梗塞の原因について
脳梗塞の起きる原因には以下の3つがあります。
血栓性
動脈硬化(血管内にコレステロールや中性脂肪などが溜まって硬くなり、弾力性や柔軟性を失ってしまう)により脳の動脈の血管内が狭くなり、そこに血栓ができて血管が詰まり脳梗塞が起きます。
脳塞栓
脳以外の部位でできた血栓が脳に流れてきて、血管が詰まり脳梗塞が起きます。
例えば心臓の疾患(心筋梗塞、心房細動など)によって血栓ができ、それが脳で詰まるケースがあります。
血行力学性
低血圧や脱水症状などで、脳の血流量が減少した場合に脳の一部が十分な血流を得ることができなくなり脳梗塞が起きます。
もともと脳の動脈に狭窄や梗塞が進んでいる状態の箇所で起こります。
これらはメカニズム的な分類になりますが、最近では治療や予防の観点から次のように分類されることが多くなってきているようです。
ラクナ梗塞
日本人で最も多いタイプです。
主に高血圧などが原因で、脳の深い部分にある細い血管に直径1.5cm未満の小さな梗塞が起きて脳梗塞をひき起こします。
アテローム血栓性脳梗塞
食生活の乱れ、運動不足、喫煙、ストレスなどにより高血圧、糖尿病、脂質異常症などが起こり、その結果、動脈硬化が起き、脳や頸部の比較的太い血管が狭窄し、血栓ができて脳梗塞が起きます。
心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)
心房細動や心筋梗塞、心臓弁膜症などによって心臓に血栓ができて、それが脳に流れてきて詰まり、脳梗塞が起きます。
脱水症状が起こる要素として熱中症には注意が必要です。
熱中症に関しては次のページをご参照ください。
熱中症の頭痛の治し方は?吐き気や寒気を伴う場合は?
熱中症の予防法は?食べ物や飲み物など対策について
熱中症の治療のガイドラインや病院にかかる期間及び後遺症
熱中症の症状【寒気・発熱・頭痛・下痢・吐き気など】と処置
赤ちゃんの熱中症のサインは?対策グッズなど予防法は?
犬の熱中症の症状や後遺症・死亡の危険は?処置や予防法は?
心筋梗塞の症状
心筋梗塞とは心筋に栄養や酸素を運ぶ冠状動脈が血栓により血管が塞がれ、血液が流れなくなり心筋が壊死して起こります。
症状が現れた場合はすぐに病院に行く必要があります。
症状としては次のようなものがあります。
①胸が強く痛む
②呼吸困難に陥る
③顔面蒼白になり冷や汗が出る
④意識不明になる(徐脈あるいは脈拍の上昇、血圧の低下などを伴ったりする)
心臓に関連するものに【うっ血性心不全】があります。
うっ血性心不全につきましては次のページを参考にして下さい。
心筋梗塞の前兆について
心筋梗塞を起こした人で前兆があるのは約半数と言われています。
心筋梗塞も脳梗塞同様、命に関わる病気ですので、早期発見が重要です。
前兆かも?と感じた場合はすみやかに病院に行き精密検査を受けましょう。
心筋梗塞の前兆が現れるケースとしては次のような症状があります。
①胸やみぞおちを圧迫するような痛みが突然起こる
②吐き気があったりや嘔吐したりする
③左手小指が痛む
④肩や背中が痛む
⑤冷や汗が出る
⑥虫歯ではないのに奥歯が痛んだり、下顎が痛んだりする
心筋梗塞によるものではない吐き気の症状の原因として、自律神経の乱れが考えられます。
自律神経に関することは次のページをご参照ください。
自律神経を整える方法 ツボ・アロマ・運動・食事・呼吸法
自律神経失調症の症状と原因と改善方法【治し方】
自律神経失調症を改善する食事は?
自律神経失調症とは?症状は?痛みや吐き気・ほてりなど
心筋梗塞の原因について
心筋梗塞の原因は、動脈硬化が進行し、血管内のプラークと呼ばれる脂肪などの固まりが破れて血栓ができてしまったりして血管が詰まり起きます。
動脈硬化が起きる原因としてはストレス、過労、脂質の摂りすぎ、運動不足、肥満、高血圧、糖尿病、喫煙などがあります。
高血圧や糖尿病に関しては次のページをご参照ください。
主治医が見つかる診療所 高血圧の原因は?食事での対策は?
高血圧の症状【めまい・頭痛・吐き気】は危険!原因と治療法
糖尿病の症状や原因は?合併症の危険性や治療法は?
糖尿病の症状や予防法は?足でチェックする方法は?
糖尿病の検査方法や検査機器・キットは?その費用は?
糖尿病での合併症 発症時期と発症率は?予防方法は?
脳梗塞・心筋梗塞の予防方法
脳梗塞も心筋梗塞も原因は概ね生活習慣にあります。
予防するには以下の点を守ることが大切になります。
ストレスを溜めない
怒り、不安・恐怖、悲しみ、嫉妬など不快な感情を持っている時がストレスのかかっている状態なので、できる限りこういった感情を持たないよう心掛け、心穏やかに過ごすことが大切です。
心をコントロールできるようになると人間的成長につながり、病気は起きにくくなります。
強いストレスがかかり続けると「うつ病」にもなり兼ねませんので注意が必要です。
「うつ病」に関しては次のページをご参照ください。
うつ症状の状態と治療法【改善法】
非定型うつと新型うつの違い
主治医が見つかる診療所 うつ病のチェック項目と克服と期間
睡眠不足にならないようしっかり睡眠時間を確保する
理想は夜10時までに寝て6~8時間の睡眠をとることですが、なかなか夜10時までに寝ることのできる人は少ないかと思います。
せめて12時までには寝るようにしましょう。
不眠に関しては次のページをご参照ください。
栄養バランスの良い食生活を送る
食べているものが体を作りますので、食生活はすごく重要です。
塩分や脂分の摂り過ぎに十分注意し、また何か特定の栄養に偏ることなく、バランス良く食べることが大切です。
栄養バランスの良い食べ方につきましては次のページの「4.バセドウ病の食事量と栄養バランス」をご参照下さい。
タイトルにはバセドウ病とありますが、ここに書かれている栄養バランスの良い食事法に関しては全ての人共通になります。
適度な運動を行う
適度な運動は血行を良くし、脂肪を燃焼してくれ健康にはとても良いです。
人間の体はちゃんと動かす為に授けられていますので、動かさないと支障が出てくるのは自然なことかと思います。
従いまして、運動不足にならないよう注意しましょう。
肥満にはならないようにする
肥満は生活習慣病の大きな原因です。
動脈硬化を引き起こしやすくなります。
食生活と運動量を自分自身でしっかりコントロールしましょう。
たばこを吸わない
たばこを吸うと、血液中の酸素が不足し、心臓に負担をかけてしまいます。
また、たばこは細胞にダメージを与え、動脈硬化を引き起こしやすくします。
お酒を飲み過ぎない
お酒には利尿効果があり、飲みすぎると脱水状態になり兼ねません。
そうなると、血液の粘度が増して血栓が出来やすくなり、脳・心筋梗塞を発症する危険性が高まります。
定期的に動脈硬化の進み具合を病院でチェックする
あらゆる病気の予防策として、定期健診は大切です。
動脈硬化の進み具合を定期的にチェックすることは脳・心筋梗塞の予防に役立つでしょう。
心筋梗塞の内容につきましては次のページも参考にして下さい。
ガッテンの脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ血栓の予防法
血栓のできる原因
血液中に存在しているフィブリンという成分は血液を固めてくれる。
これは傷など怪我をした時に、傷口を固めて、出血を防いでくれている。
ただ恐怖・不安・興奮などストレスがかった時も血栓ができる。
つまり、怪我をしていなくてもストレスでフィブリンが働き、血栓ができてしまう。
理由は大昔、私たちの祖先は狩をしていた時代、大きなマンモスをやっつける時に怪我をした。
この時、人間の体は生命を維持する為に、出血した場合、血液を固めて出血を止めるという機能を獲得した。
マンモスと戦う時に恐怖を感じた為、恐怖を感じた時に怪我をするケースが多かったことから、恐怖を感じると、出血に備えて体内でフェブリンが働いて血栓ができるようになった。
ちなみに太っている人は血管に炎症が起こっていることが多く、フィブリンが必要以上に働きやすく血栓ができやすい。
つまり、日頃、ストレスを多く感じる人や太っている人は血栓ができやすいということです。
血栓を溶かす秘訣は?
脳梗塞や心筋梗塞を起こした人の治療に「t-PA」という薬が使われる。
この薬は血栓を溶かしてくれる。
実は私たち人間の体の中にも「t-PA」が備わっている。
血管内皮細胞で作られて血液中を流れている。
この「t-PA」は血栓ができたら、不要な血栓を溶かしてくれている。
「t-PA」を増やす秘訣・・・それは運動すること!
運動をほとんどしていなかった人数名に3週間、有酸素運動を行ってもらったら1.5~4.2倍血栓を溶かす力が高まった。
ちなみに「t-PA」は傷などによってできた必要な血栓を溶かしたりはしない。
ハードな運動をすると更に血栓を溶かす力は高まる。
ただ強い運動の効果は一時的なもので有酸素運動の効果は持続するので、30分以上の有酸素運動を続けるのがよい。
体重が1㎏減れば血栓を溶かす力は2倍アップする。
運動はいつ行っても良い。
ただ血液は午前中に固まりやすいので、朝行うことはより有効だが、コップ1杯の水を飲んで1時間ほどゆっくりしてから運動するのが理想。
息が上がらない程度の軽い運動が良い。
血流が良くなると、T-PAが元気に働けるようになる。
逆に血行が悪くなるとフィブリンが過剰に働き血栓ができやすい。
つま先を上下させふくらはぎの血行をよくするだけでもフィブリンの働き過ぎを抑えることができる。
寝る時、少しでも足を高くするのも効果的。
三大疾病の1つ「がん」に関しては次のページをご参照ください。
最後に
脳梗塞や心筋梗塞が起こった場合、命に関わりますので、早急に病院に行く必要があります。
またどちらの症状においても前兆を感じられた場合は病院に行って精密検査を受けることがすごく大切です。
脳梗塞や心筋梗塞になる根本的な原因は生活習慣にありますので、日頃から生活習慣を正しておくことが最も有効な予防法になります。
特に運動をすると血栓を溶かす「t-PA」が作られるので、運動を習慣づけたいものです。
日本では多くの人が脳梗塞や心筋梗塞を発症しているので、自分事と思って予防に努めることが大切かと思います。
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