花粉症の最新・最前線の治療方法!目の療法や子供の場合は?
花粉症の最前線の治療方法について
花粉症は今や4人に1人がなっているという現代。
治療方法も徐々に新しいものが考えられています。
ここでは最新・最前線の治療方法などの花粉症対策や目のかゆみへの治療法、子供の治療法などを記載しています。
せっかく気候が良くなってきても花粉症で悩まされると気持ちも晴れないと思います。
少しでもご参考になればと思います。
花粉症の基本的な治療方法
花粉症の治療方法としては薬物療法、減感作療法、手術療法などがあります。
薬物療法は抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬などが用いられます。
抗アレルギー薬は花粉症治療において最も一般的な薬です。
花粉が飛ぶ2週間ほど前から服用し、花粉の飛散がおさまるまで飲むことで花粉症を防いだり、和らげたりする効果があるというものです。
抗ヒスタミン薬は発症した鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどを抑える効果があります。
花粉症になる大まかなメカニズムは花粉が体内に取り込まれると免疫が敵とみなし、Ige抗体というものをたくさん作り、過剰に攻撃を仕掛けます。
この時Ige抗体は体の至るところにある肥満細胞のIge抗体受容体(レセプター)と結合します。
そこに花粉が入ってくるとヒスタミンが放出され、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、といったアレルギー症状が起こります。
抗ヒスタミン薬というのはこの放出されるヒスタミンを抑えることで、アレルギー症状を起こらなくしようとするものです。
ステロイド薬は速効性がありますが副作用が出やすいので要注意です。
こういった薬物療法は根本治療でなないため、完治させようという目的のものではありません。
減感作療法や手術療法については以下の抗で触れたいと思います。
市販薬については次のページをご参照下さい。
最前線の花粉症治療【シダトレンを使った舌下免疫療法】
画像出典:http://about-eye.com/sidatoren-injection/
基本的な治療法としては先に記載した薬物療法になりますが、最新の治療として2014年10月より舌下免疫療法という減感作療法が行なわれています。
舌下免疫療法とは、鳥居薬品さんが開発された「シダトレン」というスギのエキスが入った成分を舌の下に置き、体に注入します。
注入量は少量です。
大量のスギのエキスだと免疫が過剰反応しアレルギー症状が起こるわけですが、少量だと免疫は敵だとは思わず放置されます。
そこでまた少しエキスを投入しますが、はやり少量だと免疫は敵かどうかよく分からないので、あまり攻撃をしかけません。
そして少しずつ投入するエキスの量を増やしていくと、そのスギのエキスに免疫が反応しない体質になり、日常生活の中で実際のスギ花粉を体内に取り込んでも免疫が反応しなくなり、アレルギー症状が起こらなくなるというものです。
薬による治療とは違い、アレルギー反応の根本的な治療法なので、上手くいけば薬を飲まなくても症状が出ないようになります(成功率は80%くらいと言われています)。
そして通常の飲み薬の場合、薬が胃に入って消化され、腸で吸収され血液に流れて全身に薬が運ばれるというルートを通りますが、舌の下に置くと、舌の血管や口腔粘膜に密にある血管網からエキスが吸収されます。
胃や腸を介さずに直接血管にエキスを舌の下から注入することで、効果を高める利点があるようです。
また花粉症の主な症状である鼻水、くしゃみ、目のかゆみといった患部に近いという点もメリットの1つとしてあるようです。
定期的にエキスを服用し治療期間は3~5年とされています。
従来より注射による減感作療法はありましたが、定期的に通院し、毎回痛みを伴わねばなりませんでしたが、舌下免疫療法ではそのような必要がないことが大きなメリットです。
ただし自宅で服用できる分、服用方法を間違えると重大な副作用が起こる懸念もあり、慎重に行なわねばなりません。
費用は、保険が適用され1年間で2万円くらいが目安です。
舌下免疫療法につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
社会福祉法人 恩賜財団 済生会 最近話題の花粉症治療 舌下免疫療法
アレルギー症状の1つにアトピー性皮膚炎があります。
アトピー性皮膚炎に関しましては次のページを参考にしてください。
アトピー性皮膚炎 成人型の症状と原因・治療について
アトピーの症状【赤ちゃん・子供・大人別】と治し方
アトピーはストレスでかゆみが悪化する?ストレス発散法は?
アトピーの原因は遺伝?ストレスや腸・食べ物が影響する?
アトピー改善に有効な食事・レシピは?食事制限は必要?
目の症状の治療
先に記載した舌下免疫療法は勿論、目の症状も含めたものになりますが、治療期間は長くなります。
ここでは一般的な目の症状への薬物治療について記載したいと思います。
花粉症は、症状が悪化するほど薬の効きが悪くなります。
逆に症状が軽いうちに薬を使うと、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状は軽くなりやすくなるところがあります。
そこで、初期治療を行なうわけですが、治療の開始時期は、花粉の飛散予定日や使用する薬の効果が現れるまで期間、患者さんの今までの花粉への反応から判断されます。
例えば抗アレルギー点眼薬を花粉の飛散する予測日の2週間前からさすようにするという感じです。
薬は抗アレルギー点眼薬、抗ヒスタミン点眼薬が使われ、症状が緩和しない場合や症状がひどい時にはステロイド点眼薬が使われることがあります。
ステロイドの場合は副作用が懸念されるため、医師と十分相談しながら進めていくことになります。
アレルギー症状の1つに喘息があります。喘息につきましては次のページを参考にしてください。
気管支喘息と喘息性気管支炎の違いは?治療法と発作時の対応
喘息の原因はストレス?大人になってからの発症は治る?
レーザー治療
画像出典:http://www.nampeidai.com/
花粉症に対する手術による治療になります。
鼻づまりを起こしている部分(鼻の粘膜)にレーザーを照射し、鼻粘膜の表面を薄く焼くことで、花粉が粘膜に付いてもアレルギー症状を起こしにくくしようとする治療です。
麻酔をするので、基本的には痛みを伴いませんが、麻酔の効き具合によって激痛を感じるケースもあるようです。
出血はほとんどないとされています。
手術時間は病院によりますが、麻酔20分、治療20分、鼻のケア20分が1つの目安です。
ただこの治療は根本的にアレルギー体質を変えるものではなく、あくまでも鼻粘膜でのアレルギー反応を抑えるものなので効果は永久ではありません。
個人差がありますが、持続期間はおよそ1年から2年くらいです。
紫外線アレルギーのことに関しましては次のページを参考にしてください。
最新の花粉症治療器【バイオネット】について
画像提供:楽天市場
バイオネットとはLED(発光ダイオード)の光を鼻の粘膜に照射することで、一酸化窒素という物質が生成され、この物質による刺激がアレルギー症状をひき起こすヒスタミンの放出を抑えるというものです。
薬ではないので、副作用がないというのは大きなメリットです。
イスラエルで開発され、世界で55万台以上の販売実績があり、使用した人の約80%の人が効果を実感しているという研究結果があるそうです。
使い方はバイオネットを鼻に差し込みスタートボタンを押すと4分30秒くらい照射され自動的に終了するというものです。
これを1日3回くらい行なう形になります。
効果が出始めるまでに1週間はかかるようです。
年齢は6歳から使えます。
花粉症で頭痛が起こることもあります。
頭痛に関しましては次のページを参考にしてください。
頭痛をこめかみ付近のツボで即効で治す方法
頭痛における右後頭部の鈍痛は大丈夫?
ガッテンの目のメークで頭痛・肩こり・腰痛が改善?
子供の花粉症の治療
最近は子供の間でも花粉症が広まってきており、5~9歳で13.7%、10~19歳では31.4%となっています。
子供が鼻水や鼻づまりで悩んでいる場合、ついつい風邪だと思ってしまいますが、花粉症を疑ってみる必要のある時代になっています。
子供が鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみで悩んでいたら、まずは病院を受診して確認するのが良いでしょう。
治療法は基本的に大人も子供も同じです。
症状に応じて、抗ヒスタミン薬などの飲み薬や、ステロイド点鼻薬などでの治療になります。
ただ、やはり薬には少なからず副作用の可能性がありますので、子供が花粉症になった場合(大人もですが)は体質改善への努力をしてあげた方が良いと思います。
規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動、ストレスの緩和といったところに親御さんが目を向けて頂けたらと思います。
花粉症の辛い症状に鼻づまりがありますが、鼻づまりに関しましては次のページを参考にしてください。
花粉症の治療は病院の何科を受診するのか?
花粉症と思われる症状で行く科としては耳鼻(咽喉)科、アレルギー科、眼科(目のかゆみの場合)になります。
子供の場合は加えて小児科でも良いです。
花粉症は早めの対処の方が薬の効きも良くなりますので、花粉症?と感じたら早めに受診するのが良いでしょう。
病院に行くと「血中IgE検査」「皮膚反応検査」「鼻粘膜誘発テスト」などにより花粉症かどうかの診断がなされます。
花粉症の治療につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
OMRON 花粉症の予防と根治に注目される治療法
その他、花粉症の症状など全般的なことに関しては次のページをご参照下さい。
花粉症の時期は?病院での薬・注射などの治療法や対策は?
花粉症で咳が止まらない 夜眠れない対策
花粉症対策 食事やお茶、アロマ、グッズなど
花粉症の時期・ピークは?9月・12月は?花粉のカレンダー
花粉症での頭痛と喉の痛み・発熱・寒気・吐き気などの対策
花粉症の注射の種類と効果と費用は?副作用は?
最後に
花粉症は今や4人に1人がなるという国民病であり、治療方法も新しいものが開発されています。
最新の治療方法としては根本的な改善を目指す舌下免疫療法(減感作療法)があります。
アレルゲンであるスギのエキスを少量ずつ投与し、免疫がスギ花粉に過剰に反応しない体質にしていこうというものです。
ただ治療の期間的には3~5年かかります。
一般的な治療法としては薬物療法で抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬などが使われます。
目の症状には点眼薬が使われたりします。
手術療法としては鼻の粘膜を焼くレーザー治療があります。
また薬を使わないLED(発光ダイオード)の光を鼻の粘膜に照射するバイオネットという花粉症治療器もあります。
子供も大人と治療法はあまり変わりません。
花粉症が疑われる場合、まずは耳鼻(咽喉科)科やアレルギー科、眼科(目の症状の場合)を受診するのが良いでしょう。
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