糖尿病の検査方法や検査機器・キットは?その費用は?
糖尿病の検査方法及び自宅で検査できる機器やキットとその費用について
糖尿病が疑われるような症状がある場合、気になるのではないでしょうか?
糖尿病かどうかを判断するには検査をすることになると思いますが、このページでは検査方法や自宅で検査できる機器およびキット、そしてそれらの費用の目安について記載したいと思います。
糖尿病の検査方法
病院では糖尿病かどうかの判断を概ね以下のような検査によって行います。
①空腹時血糖値・・・検査前10時間は何も食べないで、翌朝に血糖値を測ります。
②ブドウ糖負荷血糖値(75gGTT)・・・検査前10時間以上何も食べないで、75gのブドウ糖の入った水溶液を服用し、30分後、1時間後、2時間後に血糖値を測定します。
③随時血糖値
④HbA1c値(グリコヘモグロビン)・・・全身に酸素を運んでくれるヘモグロビンはブドウ糖と結合します。この状態をグリコヘモグロビンと言います。高血糖だとこのグリコヘモグロビンが多くなるのですが、この値を測定します。
そして
a.①≧126mg / dl または②の2時間値≧200mg / dlまたは③200mg / dl
b.④≧6.5%
c.①<110mg/dl
d.②<140mg/dl
とした時に
Ⅰ.1回の検査でaとbがあてはまれば糖尿病
Ⅱ.2回の検査でaが2回確認できれば糖尿病
Ⅲ.2回の検査でaとbが確認できれば糖尿病
Ⅳ.2回の検査でaのみ1回だけ確認の場合は糖尿病の疑いで3~6ヶ月後に再検査
Ⅴ.2回の検査でbのみが1回か2回確認の場合は糖尿病の疑いで3~6ヶ月後に再検査
Ⅵ.1回の検査でcとdが確認されたら正常
Ⅶ.何れも当てはまらない場合は境界型となり3~6ヶ月に1回くらい代謝評価など医療機関の指示に従って経過観察
糖尿病になると高血圧になりやすいと言われています。
高血圧に関しては次のページをご参照ください。
糖尿病の検査は病院で?
以下に自宅で簡易的に検査する方法も記載致しますが、糖尿病が疑われる場合は基本的に病院で行うのが良いでしょう。
2型糖尿病の場合、すぐに自覚症状を感じることがないケースが多々あります。
何か体がおかしいと感じた時にはかなり病気が進行している可能性もありますので、早めに病院で検査をした方が良いでしょう。
尚、健康診断などでは「空腹時血糖値」や「HbA1c値」を測るケースが多いと思いますので、年に1回は健康診断を受けて、大まかな目安を掴んでおくと良いかと思います。
糖尿病の方は貧血になりやすいと言われています。
貧血に関してまして次のページをご参照ください。
また糖尿病になると「うつ」傾向になる方もいらっしゃいます。
「うつ」に関する内容は次のページをご参照ください。
検査は薬局でも?
基本的には糖尿病の検査は早めに病院で行うのが良いのですが、仕事などで忙しい人は、なかなか時間を確保することができず、発見が遅くなるという例が多くあるようです。
糖尿病は合併症の危険が高まる侮れない病気です。
やはり糖尿病になる前の予備軍の間に適切な対処を行う為に早期発見が大切になります。
東京都足立区の医師会と薬剤師会が連携して区内の10箇所の薬局に「指先採血HbA1c測定装置」を常設しHbA1c検査をできるようにするという試みを2010年10月から始めているそうです。
更に2012年10月から徳島県内の10箇所の薬局でも開始されたそうです。
検査に要する時間は10分くらいだそうなので、忙しい人でも検査が可能かと思います。
ただあくまでも簡易的なものなので、この検査で疑いが出た場合は改めてきちっと病院で受けた方が良いでしょう。
ちなみに簡易検査はウエルシアさんで行えるようです。
http://www.welcia-yakkyoku.co.jp/information/selfblood.html
糖尿病の合併症に関する内容は次のページをご参照ください。
糖尿病の方の中には「パニック障害」を持つ方もいらっしゃっています。
パニック障害につきましては次のページをご参照ください。
糖尿病になると血液がドロドロになり、指先など先端にまで血液が十分行き届かなくなり、合併症として冷え性をひき起こしやすくなると言われています。
冷え性につきましては次のページをご参照ください。
検査機器について
血糖値を自宅で計測する検査機器(血糖測定器)があります。
糖尿病と診断され、定期的に血糖値の状態をチェックするのに便利です。
針を体に刺して血液を出し、その血液を検査機器に吸引させ測定するという流れになります。
オムロンさん、ニプロさん、三和化学研究所さん、ジョンソン・エンド・ジョンソンさん、アボット・ジャパンさんなどで発売しています。
楽天市場さんなどネット通販でも購入できるようです。
ご参考のサイトを以下に記載しておきます。
また血流が悪くなる事で「耳鳴り」「頭痛」「便秘」「下痢」をお越しやすくなる場合もあります。
これらの症状に関してましては次のページをご参照ください。
検査キットについて
画像出典:http://item.rakuten.co.jp/esteyou/shi2326/
自宅にいながら糖尿病のチェックをすることができる検査キットというものが市販されています。
自分で採血し検査機関に送り、検査結果が返送されてくるというキットがあります。
生活習慣病をチェックする為に脂質、肝機能、腎機能、尿酸値をはじめHbA1cの数値を出すもの、尿中の糖を検出する糖尿病検査薬などもあります。
ただ尿検査の場合、尿中から糖が出たからといって必ずしも糖尿病とは言えず、また糖が出なかったからといって糖尿病ではないと、言い切れないところがあります。
自分での検査は参考程度にし、自分は糖尿病かもしれないと思った方は早々に病院で検査を行うのが良いでしょう。
ご参考までに楽天さんで販売されている商品のURLを以下に記載しておきます。
糖尿病が原因で頻尿になる場合もあります。
頻尿につきましては次のページをご参照ください。
検査にかかる費用について
①病院で検査を受ける場合
考えられる検査項目は「空腹時血糖値」「75gGTT(75g糖負荷試験)」「HbA1c」「尿糖の検査」「インスリン分泌」などで、費用の目安は額面で3,600円くらいです。
保険適用の場合はその3割負担になります。
正確な費用は検査を受けられる病院にご確認下さい。
②血糖測定器にて自宅で血糖値を測る機器の費用は10,000円前後くらいが目安です。
上記「検査機器について」の項の楽天さんの販売サイトをご参考にして頂ければと思います。
③自宅で検査する検査キット費用は糖尿病のみの商品の場合は2,000~3,000円、生活習慣病+糖尿病の場合は7,000円前後くらいが目安です。
こちらも上記の「検査キットについて」の項の楽天さんの「糖尿病検査 商品一覧」サイトをご参考にして頂ければと思います。
④日本赤十字社さんでは献血者を増やすということと、糖尿病予防の為にということで、献血した血液を調べてくれます。
糖尿病の目安になる項目の1つであるグリコアルブミンの値など15項目の検査結果を通知してくれるそうです。
糖尿病かどうかの判断まではできませんが、目安となる検査を無料で行って下さいます。
その他、糖尿病に関する内容につきましては次のページをご参照下さい。
健康診断の尿や血液検査でも糖尿病は分かる?
まずは尿検査や血液検査で糖尿病の診断ができるかというと、それはできないようです。
あくまでも糖尿病の疑いということで、また別の日に二次試験や再検査をする必要があります。
ちなみに尿検査では、尿に糖が混ざると糖尿病の疑いがもたれる訳ですが、健康な人でも、一過性の尿糖が見られることがあったり、他の病気でも尿糖が出ることがあるので、糖尿病を判断することができないという点があります。
また血液検査では、空腹時血糖の基準値は80~110mg/dl未満で、基準値より高いと糖尿病が疑われます。
糖尿病が疑われた場合は、病院でしっかりとした検査を行い医師に診断してもらうのが良いでしょう。
糖尿病の検査につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 診断と検査
最後に
病院における糖尿病検査では空腹時血糖値、ブドウ糖負荷血糖値、随時血糖値、HbA1cなどを調べ判断します。
自宅で糖尿病の状態を把握する手段として、血糖測定器や検査キットなどがあります。
また地域によっては薬局で簡易的な検査を受けることができます。
糖尿病かどうかについてきちっと判断する為には、病院で検査を受けるのが良いでしょう。
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